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2019年7月の転職市場動向 ファーウェイ規制が半導体市場に影響 採用動向はどう変わる?

製造業全体の求人件数は前月から横ばい

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最新のE&M JOBSのデータによると、製造業全体の求人件数は前月比だと横ばい、前年同月比では11%増でした。 

前月と比べて求人件数が増えた業種は「家電・AV機器・通信機器・OA機器」(3%増)、「重電・重工業・プラント」(2%増)、「半導体・電子部品」(3%増)の3つ。「自動車・自動車部品・輸送用機器」(3%減)、「工作機械・製造機械・半導体製造装置」(1%減)、「精密機器・測定機器」(1%減)の求人件数は減少しました。

ファーウェイ問題で、半導体業界は中途採用縮小へ

トランプ米政府が華為技術(ファーウェイ)に対して米国製品の供給を禁止する輸出規制を発動しました。この規制では、米国外で製造された製品でも米国産の部品や技術が使われていれば輸出規制の対象となる場合も。その後一部の取り引きは認める方針に変更されたものの、今後の動向は読めない状態が続いており、ファーウェイに部品を供給していた世界中のメーカーに波紋が広がっています。

打撃を受けるのは、国内メーカーも例外ではありません。特にダメージが大きいのは、半導体業界。半導体製造装置メーカーの東京エレクトロンは、2021年度に売上高1兆7000億円を目指していましたが、5年以内に売上高2兆円を目指す方針に変更しました。現時点で業績の見通しを修正しているメーカーは少数ですが、ファーウェイへの供給減少が明らかになれば、今後続々と発表される可能性があります。

市場の悪化は、中途採用動向の変化にもつながります。現在の半導体業界では中途採用により慎重となり、優先度の高いポジションに絞って採用を行っている企業が少なくありません。なかには、2019年度の採用目標人数を前年度実績の半分に引き下げたり、求人数そのものを減らしたりしている企業も。業界全体として、中途採用の裾野を狭めています。

このタイミングの転職活動で大切なのは、定期的に求人をチェックしておくこと。採用枠が減っているからこそ、好条件の求人にいつめぐり会えるのかは分からないのが現状です。「自分で求人をチェックする余裕がない」という方は、転職エージェントの求人紹介を利用するのがおすすめ。希望が叶う求人を見つけたら、チャンスを逃さないようにできるだけ早く応募するようにしましょう。

長嶋 一樹
技術職専門のコンサルタント。自動車業界や半導体業界の転職支援に豊富な実績があり、異業界からの転職サポートも得意としている。
担当企業の訪問を月に2~6回行っており、情報収集に注力。転職希望者への情報提供に強みを持っている。ニ児の父。好きなお菓子はアルフォート。

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