「 軽水 」

　$$\mathrm{ ^1H}$$と$$\mathrm{ ^{16}O}$$の結合による通常の水のこと。優れた中性子減速能力をもっているが、中性子を吸収しやすく、低濃縮ウランを燃料とする必要がある。水は熱伝達性がよく、比熱も大きく、粘度が小さいためにポンプ動力が少なくてすむが、不純物が含まれていると不純物が放射性になったり、金属の腐食を起こす。また、沸点が低いため、高温を必要とする場合には圧力を高くする必要があり原子炉圧力容器の製作が困難となる。しかしながら入手が容易であることからよく用いられ、加圧水型原子炉（PWR ）、沸騰水型原子炉（BWR）では減速材、冷却材、反射材を兼ねて使用されている。水の中の不純物は中性子を吸収したり、放射性になったりして水とともに各配管内を循環してプラント内の放射線量率を上げる原因となるため、水を精製して純水にして使用する。