発電機の保護(火力発電にも共通)
- よみ
- はつでんきのほご(かりょくはつでんにもきょうつう)
発電機の短絡その他の故障の際、被害が大きくならないように発電機を保護することで、次のような方式や保護継電器がある。
(1) 電機子巻線保護
相間短絡には差動継電器、層間短絡には1相が2巻線の場合は分相差動継電器、地絡保護には中性点回路を利用した地絡(過電流・過電圧・方向・差動など)継電器が用いられる。
(2) 過負荷保護
負荷電流過大、負荷側の短絡、発電機母線の短絡などから保護するために、過電流継電器が用いられる。
(3) 脱調保護・界磁喪失保護
電力系統の電圧と発電誘起電圧との同期がとれなくなった状態を同期外れあるいは脱調という。原因は過大な負荷、急激な負荷変動などである。何らかの原因で界磁電流が流れないとき(界磁喪失のとき)も同様な状態になる。これの保護には距離継電器が用いられ、脱調継電器ともいう。
(4) 過励磁保護
電圧上昇・周波数低下に伴って励磁電流過大→鉄損過大となることがある。これに対して、過励磁保護電圧継電器が用いられる。
(5) 逆相保護(三相電流不平衡保護)
負荷電流や故障電流が三相不平衡になると逆相電流が含まれ、回転子表面を過熱する。これの保護に、逆相過電流(あるいは相平衡)継電器が用いられる。
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