「 差動継電器（DFR） 」

　保護区間に流入する電流と保護区間より流出する電流（通過電流つうかでんりゅうともいう）のベクトル差を検出して動作する継電器。図の破線部分が保護区間で、両端に変流器（CT）が設けられ、その二次側は相互に接続されている。常時あるいは外部事故時は二つのCT 間を電流は環流しているだけであるが、保護区間に故障が発生すると$$\dot{i}_1 − \dot{i}_2$$の差電流が差動回路に流れ、ここに差動継電器を設置しておくと故障電流を検出し動作する。継電器は過電流継電器でもよいが、このような使い方をしたとき差動継電器と呼ぶ。変電所では、変圧器内部故障の保護に用いられるが、母線、発電機、送電線の保護などにも用いられる。