「 ヒートポンプ 」

　工場の低温の排熱の回収、省エネルギー型冷暖房システムのため、水素吸蔵合金の熱変化を利用したヒートポンプが開発されている。特に熱源が100～200°Cと低い場合は水素吸蔵合金の熱変化を利用したヒートポンプが中心となっている。冷暖房システムの原理は、昼間の安価な太陽熱を水素吸蔵合金にあてて熱を吸収させると同時に水素を放出させ、この放出した水素をタンクに留めておき、夜になると冷えたらタンク中の水素に少し圧力を加えて水素吸蔵合金に作用させると、水素吸蔵合金は水素を吸収すると同時に熱を放出する。この熱を暖房に使用する。すなわち、ヒートポンプとして利用しなければ排熱として無駄になるものを太陽熱を蓄えて必要に応じて取り出す省エネルギー型暖房である。