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イオン

よみ
いおん

 電気を帯びた原子または原子の集まった状態。詳しくは、原子に電子が余分に付いた状態、あるいは不足した状態をいう。例えば、ナトリウム$$(\mathrm{N}a)$$原子から電子が1個とれると、$$\mathrm{Na^+}$$ という1個の陽イオンとなる。

 各元素には原子番号というものがあり、それと同数の陽子と電子を含んでいる。前述のナトリウムでは図のように原子番号が11だから陽子数が11、その周囲に電子が11ある。ここで電子は陽子の周囲に規則正しく配置されており、一番内側に2個、その次に8個、最外周に1個となっている。電子の周回軌道を一番内側から$$\mathrm{K}$$殻、$$\mathrm{M}$$殻、$$\mathrm{L}$$殻といい、配置される電子数はそれぞれ2、8、8と決まっている(その状態が最も安定な状態)。$$\mathrm{Na}$$では最外殻の$$\mathrm{L}$$殻にある電子は1個であり、安定状態でない。物質はすべて安定になろうという性質を持っているので、$$\mathrm{L}$$殻電子を放出すると$$\mathrm{Na}$$全体では陽子の電荷が1個多くなり$$\mathrm{Na^+}$$となるわけである。

2944-1

 電気現象は一般に電子の移動によって起こるが、イオンも同様な働きをする。また、イオンは原子や原子の集団であるから、電子よりも格段にエネルギーが大きく、金属の加工などにも応用されている。

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