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誘電加熱

よみ
ゆうでんかねつ

 電極間に誘電体である被熱物を挟み、両電極間に高周波電圧を加え、誘電損によってその被熱物を加熱する方式。被熱物の比誘電率を$$\epsilon_s$$、周波数を$$f$$、電界の強さを$$E$$誘電損角ゆうでんそんかく$$\delta$$(電圧と電流の位相差を$$\phi$$としたとき$$\delta =\pi /2-\phi$$)とすると、単位体積当たりの発熱量$$p〔\mathrm{W/m^3}〕$$は、

 

   $$p=\frac{5}{9}\cdot f \cdot \epsilon_s \cdot E^2 \cdot \tan{\delta} \times 10^{-10}〔\mathrm{W/m^3}〕$$

 

で示される。電界$$E$$が一様なら、被熱物は内部でほぼ一様に加熱されることになり、ほかの加熱方法では得られない特長の一つである。用途としては、木竹材の乾燥・接着、塩化ビニルの接着、食品の加熱などがある。また、周波数により選択加熱ができるので、ベニヤ板接着のときの接着剤のみの加熱なども可能である。使用周波数は加熱すべき誘電体により異なり、3~3000$$〔\mathrm{MHz}〕$$の範囲である。

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