「 誘導電動機の速度制御 」

　本来、定速度である誘導電動機の回転速度を加減、調整すること。

　誘導電動機は全負荷時でも同期速度からわずかに少ない回転速度すなわち数〔％〕の滑りで回転し、直流分巻電動機と相似の特性を持っている。誘導電動機の速度$$n$$は次式のように表され、周波数$$f$$、極数$$p$$、滑り$$s$$のいずれかを変えることによって制御を行える。

　　$$n=\dfrac{120 f}{p}(1-s)$$

　実用されている速度制御法には、(a)一次電圧を変える、(b)周波数を変える、(c)極数を変える、(d)二次抵抗を変える、(e)二次励磁を加減する、などがある。これらのうち、極数を変える方法は主にかご形電動機に用いられ、巻線形電動機に用いられる二次励磁法にはクレーマ方式とセルビウス方式がある。