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三相誘導電動機

よみ
さんそうゆうどうでんどうき

 三相交流によって駆動する電動機で、固定子、回転子にそれぞれ独立した電機子巻線を持ち、両巻線の電磁誘導作用によって、自らトルクを発生して回転する電動機。固定子巻線に三相交流を流すと回転磁界を生じ、回転子巻線には電磁誘導作用により電圧を誘起して電流が流れ、この電流と回転磁界の磁束により、回転子には回転磁界の回転方向にトルクが発生する(フレミングの左手の法則)。固定子巻線を一次巻線、回転子巻線を二次巻線と呼び、また、これらは一次側、二次側ともいう。

 二次巻線が開放されている(無負荷)場合は、一次巻線に電圧を加えても二次巻線には電流が流れず、回転子は回転しない(この状態は変圧器と同じである)。二次巻線を短絡する(負荷をかける)と、回転子は回転磁界よりわずかに遅い速度で回転し、二次巻線すなわち回転子巻線に電圧を誘起し二次電流を流すので、この電流と回転磁束との積に比例するトルクが発生し、回転子は回転し始める。回転磁界の回転速度(同期速度)は一定であるから、回転子の速度が増すにつれて回転磁界の速度と回転子の速度差は小さくなり、二次巻線に誘導される電圧、周波数も減少し、二次電流も減少するのでトルクも減少して、負荷のトルクと平衡した速度で回転子は回転を続ける。

 三相誘導電動機は、(a)電源が容易に得られる、(b)構造が簡単で取扱いが容易である、(c)安価である、(d)負荷による速度変化が少ない、などの利点から工場、農事用、家電用などに広い用途を持つ。

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