「 接地変圧器（EVT） 」

　零相電圧を得るために配電用変電所の母線に接続する変圧器。GPT,GT と略記されることもある。

　単相変圧器3 台あるいは三相変圧器をY-△に接続し、一次側の中性点を直接接地し、二次側をブロークンデルタ（オープンデルタ）に結線し、開路部分に制限抵抗を接続する（Y-Y-△の三巻線形とし、二次に正相電圧、三次に零相電圧を得るようにしたものもある）。一次側完全1線地絡の場合に、制限抵抗の両端に110$$\mathrm{〔V〕}$$または190$$\mathrm{〔V〕}$$が現れるようにするのが普通である。得られた零相電圧は地絡方向継電器と過電圧地絡継電器に与えられ、両者が同時または連続して動作したときに該当配電線をトリップさせる（これをシリーズトリップという）ようにしている。