「 ウランのエネルギー 」

　一般に$$\mathrm{^{235}U}$$ が核分裂を起こして発生するエネルギーのことをいう。

　$$\mathrm{^{235}U}$$1個の原子が核分裂すると、多数の核種が発生するが、下式の場合では1核分裂で0.215$$〔\mathrm{amu}〕$$（1$$〔\mathrm{amu}$$〕= 1.66 × 10$$^{-24}〔\mathrm{g}〕$$）の質量欠損となり、これは約200$$〔\mathrm{MeV}〕$$のエネルギーに相当する。

　　　\begin{eqnarray}
^{235}_{92}U +\,&^1_0 n& \longrightarrow ^{95}_{39}Y + ^{139}_{53}I + 2 ^1_0 n\\
\end{eqnarray}

これを質量$$〔\mathrm{amu}〕$$で表すと、

　　　$$(235.124 + 1.009)  \longrightarrow (94.945)+(138.955)+ 2(1.009)$$

となり$$\Delta M$$ = 0.215 となる。したがって1$$〔\mathrm{g}〕$$のウランが核分裂を起こすと、約1/1000$$〔\mathrm{g}〕$$

が減少し、これは、

　　　$$8.18 \times 10^{17}〔\mathrm{erg}〕= 23000〔\mathrm{kW \cdot h}〕$$

に相当する。