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プルトニウム239(239Pu)

よみ
ぷるとりうむにさんきゅう

 プルトニウムは天然に存在しない物質で、$$\mathrm{^{238}U}$$ が中性子を吸収することにより生成される物質である。

 $$\mathrm{^{238}U}$$ は次のようにしてプルトニウムに転換される(次式中の$$\mathrm{X}(n,\gamma)\mathrm{Y}$$ は、物質$$\mathrm{X}$$ に中性子$$n$$がぶつかり$$\gamma$$線を放出して物質$$\mathrm{Y}$$に変わることを示し、$$\beta$$$$\beta$$線の放出を示す)。

 

  $$\mathrm{^{238}_{92}U} \xrightarrow{(n,\gamma)}$$$$\mathrm{^{239}_{92}U}$$

           $$\downarrow\beta$$

         $$\mathrm{^{239}_{93}Np}$$

           $$\downarrow\beta$$

           $$\mathrm{^{239}_{94}Pu}\xrightarrow{(n,\gamma)}$$$$\mathrm{^{240}_{94}Pu} \xrightarrow{(n,\gamma)}$$$$\mathrm{^{241}_{94}Pu} \xrightarrow{(n,\gamma)}$$$$\mathrm{^{242}_{94}Pu}$$

 

 プルトニウム同位元素のうち、$$\mathrm{^{239}Pu}$$$$\mathrm{^{241}Pu}$$が核分裂性である。$$\mathrm{^{238}U}$$は天然に存在する量が多い(天然ウランの約99.3〔%〕)ため、$$\mathrm{^{238}U}$$$$\mathrm{^{239}Pu}$$$$\mathrm{^{241}Pu}$$に転換し、これを核分裂させて多量のエネルギーを放出させれば、人類が利用できるエネルギーは石油や石炭など、化石燃料に比べてけた違いに多く無尽蔵に近くなる。プルトニウムは化学的に活性であり、大気中に放置すると表面が酸化し、酸化物が空気を汚染するため不活性ガスを満たしたグローブボックス内で取り扱われる。

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