1. E&M JOBS ホーム>
  2. 用語辞典>
  3. 主要弁

主要弁

よみ
しゅようべん

 タービンへ蒸気を導く配管途中に設置し、蒸気の流れを調整したり阻止する弁で、主止め弁、加減弁、再熱止め弁、中間阻止弁、ダンプ弁などの総称を主要弁という。これらの弁は強力なばね力により常時閉方向に力が加えられており、制御用高圧油を弁駆動部に設置したシリンダに与え、ばね力に打ち勝って開ける方法が一般的である。したがって緊急時の急閉が必要な場合には高圧油を抜く方向に制御することにより弁を閉止でき、駆動力がなくても閉止できるので基本的に安全が確保される

(a) 主止しゅとべん:タービン入口の最初に設置した大本の弁。運転中は全開で、タービンや発電機の緊急停止時は急速閉止する。

(b) 加減弁かげんべん:主止め弁とタービン入口の間に設置され、タービンへの蒸気量を調整して、タービン速度、負荷の調整を行う。

(c) 再熱止さいねつとべん:再熱蒸気が中圧タービンに入るときの入口に設置され、中圧タービン以降の大本となる弁。運転中は全開で、タービンや発電機の緊急停止時は急速閉止してタービンの過速防止を図っている。

(d) 中間阻止弁ちゅうかんそしべん:再熱止め弁と中圧タービン入口の間に設置される弁。運転中は全開であるがタービンの速度が非常に高くなってきたときには加減弁とともに閉じるが、タービンや発電機の緊急停止時は急速閉止してタービンの過速防止を図っている。これと再熱止め弁の二つを一体に組み込んだ複合中間弁が使われることが多い。

(e) ダンプべん:発電機の負荷がなくなったときなどに再熱器や配管中の蒸気が中圧タービン以降に入りタービンが過速されるのを防止するため、復水器に蒸気を逃がすための弁である。

2142-1

カテゴリ

カテゴリーから探す