「 電気力線 」

　電界中のある一点の電界の様子は、電界の強さを考えれば十分であるが、電界全般の分布状態を表すには不十分である。したがって電界中に仮想した線を電気力線という。電気力線は$$+$$の電荷から出て$$-$$の電荷に入るものと仮想し、電界のある点における電界の方向は電気力線の接線の方向で表し、電界の方向に垂直な面に対する電気力線密度によってその点の電界の強さを表す。したがって$$1〔\mathrm{C}〕$$の電荷からは真空中に$$1/\epsilon_0$$本の電気力線が、比誘電率$$\epsilon_s$$の誘電体の中では$$1/\epsilon_0\epsilon_s$$本の電気力線が出ることになる。