STEP 01 転職活動の基本を知る
転職活動の基本今の職場への「不満」から転職の「軸」を見つけよう

現在働いている会社への不満から転職を考えている人は、その「不満」にこそ転職のビジョンがあります。転職先は、その不満を解消できる職場を選べばいいからです。
「転職したいなあ」とぼんやり考え始めている人は、まずは不満を書き出すところから始めてみましょう。
例
- 毎晩終電近くまでの残業がキツイ
- 体育会的な人間関係で悩んでいる
- 仕事内容に飽きてきた
もし転職するのであれば、この不満を解消できる企業に行きたいものですよね。
「不満」を次の企業への「希望」に置き換えてみましょう。
例
- 毎晩終電近くまでの残業がキツイ→残業が少ない
- 体育会的な人間関係で悩んでいる→人間関係が良い
- 仕事内容に飽きてきた→経験業務に加えて新しい仕事にチャレンジできる
「軸」となる条件をしっかり整理してみよう
もちろん、転職先への希望はひとつだけではないはず。
仕事内容や業界、給料、勤務地、休日などさまざまな条件、さらには「その会社で自分が活躍できるかどうか」も組み合わせ、優先順位も考えてみましょう。その条件の中には、現在の職場で叶えられていて、次の職場でも維持したい条件も入れておきましょう。
例
- 1位 土日休み(現状維持)
- 2位 自宅から1時間以内で通える(現状維持)
- 3位 給料は少なくとも400万(現状維持)
- 4位 22時までに家に帰れる
- 5位 新しい仕事にチャレンジできる
- 6位 残業が少ない(できれば20時に帰りたい)
- 7位 体育会的上下関係が厳しくない
- 8位 給料420万以上
これが転職活動の「軸」となります。
実際の求人を見る際は、この条件に照らし合わせて考えていきます。「絶対に叶えたい条件」が叶い、「できれば叶えたい条件」優先順位の高いものからできるだけ叶えられるところを探しましょう。
また、求人を探していくうちに「転職するよりも今の会社で頑張るほうがいい」という結論に至る人もいるはず。それがわかるためにも、軸を作っておくことは大切なのです。
軸のない転職は、残念な結果になることも……
一方、この軸をしっかり考えないまま転職活動をしてしまうと、他の条件に目移りして思い通りの転職ができない可能性もあります。典型的な例は以下のようなものです。
-
残業を減らしたくて転職。しかし有名企業の求人に惹かれて転職してしまい、
ステータスと引き換えに残業漬けの日々に…… -
人間関係が不満で転職活動を開始し、無事内定。
しかし現在の職場から「給料を上げる」と引き止められて残留、人間関係はますます悪化することに……
転職の軸が明確になっていれば、ぶれずに自分の希望を叶える転職ができるはず。
まずは現状の職場への不満を見つめるところから始めてみましょう。
column 他の人はどんな理由で転職しているの?
20代後半~30代前半は、初めての転職を考える人の多いタイミングです。
この年代の転職者が前の会社を辞めた理由として多いものは、「労働条件が悪い」と「収入が少ない」。とくに男性は収入を理由に転職する傾向にあるようです。
転職者が前職を辞めた理由
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- 1位
- 労働条件が悪い
-
- 2位
- 収入が少ない
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- 3位
- 能力・個性・資格を生かせない
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- 4位
- 定年・契約満了
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- 5位
- 仕事内容に興味が持てない
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- 6位
- 人間関係が悪い
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- 7位
- 会社の将来が不安
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- 8位
- 会社都合
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- 9位
- 結婚
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- 10位
- 出産・育児
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- 11位
- 介護・看護
このランキングからも、前職への「不満」が退職の原動力となっていることがわかります。
それが具体的な次の職場への展望へとつながり、転職のビジョンが導き出せるのです。
出典:厚生労働省 平成27年雇用動向調査結果の概要より
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