黒心可鍛鋳鉄
- よみ
- こくしんかたんちゅうてつ
- 英語
- black heart malleable cast iron
白銑鋳物として製造した後、これを砂、赤鉄鉱、ミルスケースに埋めて鉄箱に入れて850 ~950°Cに数日加熱して鋳鉄中の炭素を減らし可鍛性を増したもので、その鉄箱ではセメンタイトが分解して遊離炭素となり、さらに炭素が酸化によって気化して除かれる。セメンタイトが分解してできた遊離炭素が全部消失するまで加熱すると鋳鉄の中心部が白銑となって破面は白くなり白心[white heart]可鍛鋳鉄となり、遊離炭素が出て表層数ミリ位脱炭したときに止めると中心部は遊離炭素があるため黒心になり黒心[black heart]可鍛鋳鉄となる。
表2-30 可鍛鋳鉄の機械的性質
引張強さ $$〔\mathrm{N/mm^2}〕$$ |
降伏点 $$〔\mathrm{N/mm^2}〕$$ |
伸び 〔%〕 |
ブリネル硬さ | |
白心可鍛鋳鉄 | 294~441 | 196~265 | 2~8 | 110~130(表面) |
150~170(内部) | ||||
黒心可鍛鋳鉄 | 314~392 | 196~274 | 8~20 | 110~140 |
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