ボード線図(ボーデ線図)
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- ぼーどせんず(ぼーでせんず)
周波数応答を図で表現する一つの方法で、横軸に角周波数$$\omega$$を対数目盛でとり、縦軸のゲインをデシベル$$〔\mathrm{dB}〕$$単位で表した線図、および縦軸に位相角〔度〕を表した線図の総称。ゲインは入・出力信号の振幅比であり、周波数伝達関数$$G(j\omega)$$の絶対値をデシベル$$\mathrm{〔dB〕}$$で表したもので、一次遅れ要素のゲイン$$g$$は、
\begin{eqnarray}
\qquad g &=& 20\log_{10}|G(j\omega)|\\
&=& 20\log_{10}\frac{1}{\sqrt{1+(\omega T)^2}}\\
&=& 20\log_{10}\frac{1}{\{1+(\omega^2 T^2)\}^{1/2}}\\
&=& -10\log_{10}(1+\omega^2T^2)
〔\mathrm{dB}〕\end{eqnarray}
となる。上式において、$$\omega T≪1/T$$ のとき、
$$g=-10\log_{10}\left(1+0\right)≒0〔\mathrm{dB}〕$$
$$\omega=1/T$$ のとき、
$$g=-10\log_{10}\left(1+1^2\right)=-3.0103$$
$$\omega≫1/T$$、例えば$$20$$のとき、
$$g=-10\log_{10}\left(1+20^2\right)=-26.03$$
となり、これを片対数方眼紙の上に、横軸に$$\omega T$$、対軸にゲイン$$〔\mathrm{dB}〕$$をとって、プロットすると、図のように曲線が描かれる。これがゲイン線図である。角周波数$$\omega=1/T$$ を折点周波数という。
図からわかるように、実際のゲイン曲線は、折点の$$3〔\mathrm{dB}〕$$下を通ることになる。
位相特性は、位相角$$∠G(j\omega)=−\tan^{−1}\omega T$$ 〔度〕を、ゲイン線図と同様に図示したもので、$$\omega T→0$$で$$0°$$,$$\omega T→∞$$で$$−90°$$,$$\omega=1/T$$ の折点周波数において$$−45°$$となる。
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