起電反応
- よみ
- きでんはんのう
金属は水または水溶液中で陽イオンになる性質を持っており、種類によりそのなりやすさ(イオン化傾向)は異なる。各種金属についてイオン化傾向の大きな順に並べたものを金属のイオン化列といい、次のようになっている。
$$\mathrm{K}>\mathrm{Ca}>\mathrm{Na}>\mathrm{Mg}>\mathrm{Al}>\mathrm{Zn}>\mathrm{Fe}>$$
$$\mathrm{Ni}>\mathrm{Sn}>\mathrm{Pb}>\mathrm{(H_2)}>\mathrm{Cu}>\mathrm{Hg}>$$
$$\mathrm{Ag}>\mathrm{Pt}>\mathrm{Au}$$
ここで、水素は金属ではないが陽イオンになる性質があるので、比較のために入れてある。電池はイオン化傾向の違う金属を電解質溶液中に離して浸したもので、イオン化傾向の大きな金属が負極になり、小さな金属が正極になる。この際、負極金属は陽イオンとなって電解質中に移り極板には電子が過多になる。一方、正極金属はイオンになりにくい。ここで両極間に電気的負荷をかけると電流(電子の移動)が流れる。このように、イオン化傾向の違いだけで反応が自発的に進行し起電力を発生する。電池においては、正負の金属(狭義の活物質)の選択により起電力の大きさが異なる。
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