「 二次電流 」

　回転子回路（巻線、導体、端絡環を含めた電気回路）を流れる電流を二次電流あるいは回転子電流かいてんしでんりゅうという。

　誘導電動機に機械的負荷がかかると回転速度とトルクとの積に比例する機械的出力を供給するため、回転子巻線に誘起する二次電圧$$E_2$$によって回転子電流$$I_2$$を流す。回転子二次電流$$I_2$$は二次抵抗$$r_2$$、二次リアクタンス$$x_2$$、滑り$$s$$、回転子静止時の二次誘導電圧$$E_2$$から、

　　$$I_2=\dfrac{s E_2}{\sqrt{r_2^2 + (s x_2)^2}}$$

で示される。二次電流$$I_2$$が流れると固定子一次巻線には次式の大きさの一次負荷電流$$I_1′$$が電源から流入する。

　　$$I_1’=\dfrac{m_2 k_2 w_2}{m_1 k_1 w_1}I_2$$

　ただし、$$m_1、m_2$$： 一次・二次相数、$$k_1、k_2$$：一次・二次巻線係数、$$w_1、w_2$$：一次・二次巻回数