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損失

よみ
そんしつ

 運転中の直流機において所要の動力(出力のこと)以外に付帯的に発生するむだな電力や機械動力。

 ②式に示した発生トルクで、角速度$$\omega =2 \pi n〔s^{-1}〕$$で回転するときの発生動力$$P_M$$は、

 

  $$P_M=\omega T=\frac{pZ}{a}\Phi nI_a=EI_a〔\mathrm{W}〕$$

 

となって機械動力と直流電力の変換が行われる。このとき、電機子回路の抵抗および界磁巻線の抵抗によるオーム損、電機子鉄心内で発生する鉄損てっそん(渦電流損とヒステリシス損の和)、ならびに回転に伴う機械損きかいそん(軸受摩擦損、ブラシ摩擦損、回転子表面の風損、冷却ファンの風損の和)が付帯的に発生する。これら損失のうち、分巻界磁銅損、鉄損および機械損は定界磁定速度の下ではほぼ一定であるため固定損こていそんと呼ばれ、電機子回路のオーム損はほぼ電機子電流の2乗に比例することから可変損かへんそんと呼ばれる。

 

 また、熱量などが有効に利用されず捨てられるもの。火力発電所のように重油を燃焼させて電気を得る過程では、重油のもっているエネルギーの約40〔%〕しか利用できず、その他の約60〔%〕は損失となって捨てられている。この損失は主に熱となってサイクルの外に出ていき、直接測定することは不可能である。ボイラおよびタービンでの主な損失は、それぞれ排ガスから放出される熱損失(約10〔%〕)、復水器で放熱される損失(約45〔%〕)がある。復水器で放熱される損失は、プラントの損失の中で一番大きい。このほかに、発電機にも損失はあるが、ほかの損失に比べると小さい。

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