測温材料
- よみ
- そくおんざいりょう
温度測定の代表的な原理と材料は次のとおりである。
(ⅰ) 温度による熱起電力の発生を利用したもの・・・熱電対
(ⅱ) 温度による電気抵抗の変化を利用したもの・・・測温抵抗体
(ⅲ) 温度による熱膨脹を利用したもの・・・バイメタル
それぞれの材料の概要は次のとおりである。
(a) 熱電対
ゼーべック効果により発生する熱起電力を測定することで、測温する。耐熱性が大きい、温度と熱起電力の関係が適性である、経年変化が小さい、計器への互換性がある、などが要求される。材料としては、白金‒白金ロジウム、クロメル‒アルメル、クロメル‒コンスタンタン、銅‒コンスタンタン、鉄‒コンスタンタン、などがある。
(b) 測温抵抗体
温度の変化に伴う抵抗の変化が一定な材料。この性質を利用し、電気抵抗から温度を測定できる。白金、ニッケル、銅などが代表的であるが、タングステンやイリジウム、炭素質、ゲルマニウムが用いられることもある。
(c) バイメタル
熱膨脹係数の異なる金属板を張り合わせ、温度変化に伴うわん曲を利用する、わん曲の変位をそのまま測定したり、接点の開閉に利用する。黄銅‒ニッケル鋼、黄銅‒アンバ(鉄‒ニッケル合金)、モネルメタル(銅‒ニッケル合金)‒ニッケル鋼、ニッケル鋼‒ニッケル鋼などが使用される。
また、最近では、光ファイバを用いた測温も研究されているが、これにはGaAs(ガリウム‒ひ素)が使用されている。
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