線路定数
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- せんろていすう
送電線の抵抗、インダクタンス、静電容量
(キャパシタンス)、漏れコンダクタンス(リ
ーカンス)の四つの定数。
線路定数は、電線の種類、電線の太さ、電
線の構造、電線の幾何学的配置などによって
定まる値であって、送電電圧、電流、力率、
気象条件などによって線路定数の値が左右さ
れることはなく、常に一定となる。
送電線路の電力、電圧、電流などは、線路
定数を用いて表した等価回路(電気回路)で計
算を行うが、次のように線路こう長によっ
て、線路定数の取扱いは異なる。
こう長が数十$$〔\mathrm{km}〕$$程度の短距離送電線路
では、線路定数のうち、静電容量と漏れコン
ダクタンスを無視し、抵抗とインダクタンス
が1か所に集中している回路(インピーダン
ス回路)として表し、こう長が100$$〔\mathrm{km}〕$$程度
の中距離送電線路では、線路定数のうち、静
電容量、抵抗、インダクタンスが1か所に集
中している回路(集中定数回路)として表し
ている。その場合、静電容量が電線路の中央
に集中している回路($$\mathrm{T}$$回路)と静電容量が両
側に集中している回路($$\pi$$回路)の二つがあ
る。また、こう長が数百$$〔\mathrm{km}〕$$の長距離送電
線路では、線路定数の抵抗、インダクタン
ス、静電容量、漏れコンダクタンスが送電線
の始端から終端まで一様に分布している回路
(分布定数回路)として表している。
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