濃縮ウラン
- よみ
- のうしゅくうらん
- 英語
- enriched uranium
Uの同位体存在度が天然存在度を超えるウランをいう。
ウラン235の濃度を高める一方、ウラン238の濃度を下げるための物理的なプロセスである。ウラン235原子の質量がウラン238原子より約1.2%軽いという性質、あるいは、ウラン235原子がウラン238原子より小さく軽いために多孔質媒体中を通過させることによりウランを濃縮する。
天然ウランより235Uの含有率を増やしたもの。濃縮ウランは原子炉の燃料として合理的な性質をもっている。濃縮度を上げることにより、炉心出力密度を上げ原子炉を小形化できるが、濃縮設備の費用は増大する。したがって、原子炉の建設、運営費用および濃縮費用などを考慮し、最も経済的な濃縮度を選定する必要がある。軽水炉では濃縮度数〔%〕(3~4)の低濃縮ウランが使用されている。濃縮方法は工業的には気体拡散法、遠心分離法などが使われる。
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