日産自動車 日産で世界最先端の自動運転技術に携わる
2017年上半期、日産・ルノー・三菱アライアンスとして販売台数世界一を記録した日産。
アラウンドビューモニターや車間距離調節アシスト機能、移動物検知機能など…これまでにも世界初となる先進運転支援技術の数々を世に送り出してきた。2016年には、国産車初の自動運転技術「プロパイロット」を搭載した新型セレナをリリース。開発にさらなる加速を付けるべく、自動運転のソフトウェアエンジニアを募集する同社のお二人に、日産で働く醍醐味について伺った。
開発部門の責任者が語る、異業種から技術者を採用したい理由
電子技術・システム技術開発本部 AD&ADAS先行技術開発部 HMI開発グループ 主管 寸田 剛司
1993年より前職で航空機のコクピット研究開発、フライトシミュレーターの設計を担当した後、2000年に日産自動車に入社。車載機器のユーザーインターフェースに関する研究に従事。その後、客員研究員としてアメリカ・スタンフォード大学でドライバーの心理生理を研究。2013年より自動運転技術の開発に携わる。
聞き手:飯田 一平(製造業専任コンサルタント)
自動車業界を中心とした製造業専任のコンサルタント。
異業種から日系完成車メーカーや大手自動車部品メーカーへの転職ご支援実績が豊富。
担当企業に月に何度も足を運び、情報収集と信頼構築に努めている。
まずは日産の目指している自動運転について教えて下さい。
究極には完全自動運転車の実用化ということになりますが、近年中に自動運転技術を段階的に製品化していくことをコミットしています。2016年に発売したセレナは、高速道路上の単一車線の自動運転技術を搭載し、「世界で初めて自動運転技術を大衆車であるミニバンに搭載した」とご評価いただいています。今後は、2018年に高速道路上の複数車線の自動運転技術を、2020年には一般道を走行できる自動運転技術を搭載した車を発売することを目指しています。我々としては、ここからさらに開発の質とスピードを上げていかなければ、と考えています。
今回の募集の背景を教えて下さい。
自動運転技術の開発に従事いただくソフトウェアエンジニアを、100名程度採用したいと考えています。具体的には、電機メーカーや通信・IT関連産業で、制御系のシステム開発や、AI・ディープラーニング関連、センサーの認識技術などに携わった経験をお持ちで、自動運転の実現に携わりたいという方にお越しいただきたいと考えています。
自動運転技術というのは、大まかに言えば、カメラやレーダーといったセンシングデバイスからの信号を元にクルマの周囲の状況を認識し、適切な走行経路を計算し、ハンドル、アクセル、ブレーキを制御する技術です。日産はこのうち、自動運転技術のコアとなる認識・制御部分…センサーが捉えた情報を統合し分析するアルゴリズムや車両制御のソフトウェアを、自社で開発しています。
サプライヤーのハンドリングだけではなく、実際に手を動かして開発していっていただくことになります。
なぜ異業種からの採用を行おうと思ったのですか?
自動運転に必要な技術には、自動車業界にもともとあった技術だけではなく、電機、通信、IT等の異業種で培われた技術が多く含まれます。
そのため、我々は異業種のノウハウをお持ちの方を迎えて、自分たちで自動運転のコア技術を開発していくことが大切だと考えています。
なぜなら、他社任せにしていては、世界最速で自動運転技術を実現することも、世界トップの技術を確立することもできないからです。
異業種出身者の受入体制は、どのようになっていますか?
教育面では、それこそ分厚い冊子ができてしまうくらい種類が豊富な研修をご用意しています。必修科目と選択科目に分かれていて、必修では基礎的な自動車の技術を、選択科目では技術分野×レベルの掛け合わせの中から、受けたい研修を選ぶことができます。
ダイバーシティを推進する日産では、中途社員が比較的多いですね。今回の募集もあって毎月のように色んな業界から新しい方が入社される感じですから、かなり馴染みやすい環境です。中途と新卒の待遇差もない。転職してきた人が、1年も経てば「だいぶ昔から居た人」みたいに馴染んでしまうのは、完成車メーカーの中でも当社くらいではないでしょうか。
ルノーとアライアンスを結んでいるからか「日産は外資系企業的」と思われがちですが、決してそんなことはありません。雇用形態や働き方の概念は日系企業と変わらないですし、組合もあります。何より前CEOのゴーンや現CEOの西川らの経営層が、純国産企業である日産の良さを引き出すマネジメントを行ってきたことも大きいでしょう。
日産の風土について、具体的に教えていただけますか。
日産の風土の特徴として挙げられるのが、会社自体が、新しい挑戦に対して意欲的ということですね。2000年前後の日産再建の頃はコストカットも行われましたが、経営が健全化した今となっては、将来を見据えた投資に積極的です。代表的な例が、三菱自動車をアライアンスに加えた一件ですね。日産を大きくする上でも、電気自動車部門の開発を加速させるためにも、あの決断と手際の良さは、我々社員から見ても頼もしいものがありました。
自動運転の部門は、そんな日産の「攻めの姿勢」が特に顕著に現れている、社内でも非常にプライオリティの高い部門です。現在は、CEOがゴーンから西川に変わりましたが、こうした攻めの姿勢や現場の意見をどんどん吸い上げていく姿勢は変わりません。ですから、現職で予算ありきで窮屈な開発を強いられてきた方にも、思う存分活躍していただきたいですね。
一般道の自動運転が実現する2020年以降、
日産はどのような方向に向かっていくのでしょうか?
自動運転技術の高度化はもちろんのこと、自動運転を普及させるための交通インフラやモビリティビジネスといった、自動車メーカーがこれまでしてこなかった新たな役割を担っていくことにもなりますし、次世代に相応しい、全く新しいクルマづくりも始まるでしょう。
とにかく日産はこれからどんどん攻めに転じていく、一番面白い時期にあります。社内にもこれまでにない新しいポストが続々とできていくでしょう。新しいことに投資して、いろんな業界から技術者が続々と集まって、みんなで超先進的な製品を作ろうとしている。エンジニアとして、とてもチャレンジしがいのある環境だと思います。
異業種ということで、「自分の経験・スキルが本当にマッチするだろうか…」と心配されるかもしれませんが、我々としては、あなたの経歴・適性に合うポジションをご一緒に探したいと考えています。部署も仕事も、たくさんの求人を出していますから、面接時に技術的な話を伺いながら、一緒にベストなポジションを見つけていきましょう。お会いできるのを、楽しみにしています。
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電機メーカー出身の社員が語る、日産の受入体制と転職後のやりがい
電子技術・システム技術開発本部 AD&ADAS先行技術開発部 ECU開発グループ 主担 高野 照久
前職では光ネットワークで使用するハードウェアの設計・開発を担当し、日産に出向。2年間の出向期間を終えた後、2004年に日産自動車へ自らの意志で転職。アラウンドビューモニターの開発に携わった後、現在は自動運転の制御用ソフトウェアを担当している。
高野さんの仕事内容とやりがいを教えて下さい。
新型セレナに搭載したプロパイロットに代表される自動運転技術の制御用ソフトウェアを開発しています。前車との距離に応じてクルマのスピードを制御したり、車線に合わせてハンドルを制御したりする制御ソフトウェアの部分です。
エンジニアとしてやりがいを感じるのって、やっぱり貢献度の高いモノを自分で作り、それが実際どれだけ人々の役に立ったかわかったときだと思うんです。ただ、会社によってはサプライヤーに任せっぱなしで自分の手で作り込みを行えなかったり、製品によってはどれだけ世の中の役に立っているのか見えづらかったりするものです。その点、日産の自動運転技術部門というのは、まさに人々の生活を一変させるような最先端の技術を、自らアイディアを出して開発し、自ら車を運転して検証することができる、とても希有な仕事だと思います。
市販車ですから、自分自身もエンドユーザーになりますし、注目の技術ということもあって、SNSやクルマ雑誌など、いろいろなところでレビューを目にします。ここが良くてここがダメ、とか、他社との比較でどうだ、とか。ユーザーの反応がダイレクトに伝わってくるのは燃えますよ。
高野さんの前職は? 異業種からの転職に抵抗はありませんでしたか?
前職では電機メーカーで光ネットワーク用のハードウェアを設計・開発していました。前職の他部門で日産に部品を供給していた関係があり、その関係で日産に出向となったんです。出向して2年が経った後、日産の環境に惚れ込んで、そのまま転職しました。
当時は、ゴーンによる日産の再建計画『日産リバイバルプラン』推進真っただ中。世の中の印象としては決して安定した印象ではなかったと思います。ただ私の場合、幸運にも出向で日産の内情を見ていましたから、むしろ業績が良くなっていく、仕事の流れが整っていくのを見て、これから成長していく会社だと感じると同時に、大きな可能性を感じました。
あれから10年以上経って、今ではさらに社内が整備され、いっそう異業種からの転職者を受け入れる環境が整っていると思います。実際、ここ最近のソフトウェア・制御系の中途入社は、3~4割が電機メーカーなど自動車業界以外の出身者ですから。
日産=外資系企業と見られることもありますが、
実際に歴史ある日系企業から転職されて、ギャップはありませんでしたか?
ルノーの資本は入っていますが、基本的に日産とルノー、それぞれのアイデンティティを尊重していますから、あまり外資という感じはありませんね。日系らしい長く勤められる環境が維持されながらも、外資の資本が入ったことで仕事のフローが整備され、とても働きやすい環境が整っている、というのが私の印象ですね。
それとは別の話で、ビジネス英語に関してはギャップがありました。前職では、日産に出向したときも含めてほとんど英語を求められなかったので…。でも、最初から技術力も英語力もハイレベルという人なんてそういないってことは、上もよくわかっていますから。身構えることはないと思います。みんなそうですが、まずは英語を使用する会議に出て、ちょっとずつ発言回数を増やしていけば良いんです。カタコト英語でもしゃべっているうちになんとかなる、というのが、英語が得意でなかった私の実体験です。
最後に、自動車業界以外で働くエンジニアの方にメッセージをお願いします。
自動運転技術に搭載される技術は、ディープラーニングや高精度地図などバラエティに富んだ技術が必要になってきており、異業種の技術は、自動運転車の開発の要だと考えています。我々としても、中途で入社いただいた方の技術や意見を積極的に取り入れて、このプロジェクトを前進させたいと考えています。実際、異業種から転職された方のほとんどが、自分の技術・持ち味をすんなり発揮しています。「自分の技術を世に問う」「自分でも製品を使って評価し、改善に役立てる」。そういう血の通ったモノづくりを楽しみたい人には、最高の環境だと思いますよ。
自動運転技術を搭載したクルマの開発は、まさにここからが本番です。高速道路の単一車線から複数車線、そして市街地…と自動運転の範囲が拡大していくことは、それだけお客様から運転を委ねられる機会が多くなるということ。私としても、ますます重要になる品質と技術の壁を、みなさんと一緒に突破したいと考えています。
「自動運転の開発をしてみたい」と思ったら、迷わずぜひチャレンジ下さい。ぜひ、あなたの技術をこの夢のクルマの実現に、活かしてみませんか? 一緒に、新しい製品を生み出していきましょう!
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エントランスに並ぶ日産車の数々
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プロパイロットを搭載したセレナは
衝突安全性能評価ファイブスター賞を受賞 -
NTC(日産テクニカルセンター)
内には日産のデザイン拠点も -
エントランス付近にはカフェ併設のラウンジ上階にはレストランも
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落ち着いた雰囲気の共有スペース部分
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NTC(日産テクニカルセンター)外観
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